
目次
「年齢的にさ、義両親と近いねん」
レッサー俺のポジションって、微妙だよね
ある日、旦那がぽつりと言った。
また始まったな、と思う。
この人は時々、自分の立ち位置を真剣に見つめすぎる癖がある。



どういうこと?
と聞くと、少し間を置いてこう続けた。



年齢的にさ、義両親と近いねん
たしかに否定はできない。
数字だけ見れば、なかなかにレアな配置だ。



でな
旦那はさらに声を落とす。



つーちゃん抱っこしてたら、おじいちゃんに間違われる
……それは、まあ、ありえる。
ありえるけど、今ここで言わなくてもいい現実だ。



俺だけイレギュラーやねん
本人は真面目だが、どこかおかしい。
普通の人はそんなに“自分のカテゴリ”を気にしない。



でもさ
私は少し笑いながら言う。



抱っこしてる人が誰かより、抱っこしてることの方が大事やん
旦那は少し黙ってから、苦笑いした。



きれいごとやな



そうかもね
でも、実際そうだと思う。
年齢はたしかに現実だ。
体力だって、若い頃とは違う。



正直きついわ
旦那は正直に言う。



還暦近くからの子育てって
それは、軽く流せる言葉じゃない。
夜泣き、抱っこ、日々の積み重ね。
若さで乗り切るには、ちょっと重たいステージだ。
でも——



それでもやるしかないやろ
旦那はそう言って、つーちゃんを抱き上げる。
その姿は、若いパパとは違う。
でも、不思議としっくりくる。
イレギュラーかもしれない。
でも、それは“間違い”じゃない。
ただ、少しだけ
珍しいだけだ。



なあ
旦那がもう一度言う。



俺、おじいちゃんに見えるかな


コメント