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切迫早産の長期入院で泣く妻
入院4か月が確定した夜。産科のベッドの上で、私は思った。

「消えたい」「帰りたい」「逃げたい」。
三大逃亡ワードが毎日ぐるぐるリピート。もはや脳内フェスティバル。
夫のレッサーが心配そうにのぞき込む。



カピー、大丈夫?先生に相談してみよっか



……いや、先生に相談しても、どうせ『退院は無理です!』って言うでしょ?



いやいや、何か方法あるかも…



ないない!ここは監獄か!?
結果:予想通り「赤ちゃんのため、一日の退院も許可できません」宣告。



はい出ました〜!産科名物・強制監禁コース!
思わずベッドの上で泣きわめく私。
すると先生は涼しい顔でこう言う。



精神的にお辛いなら、精神科を紹介しますよ



……先生、それ、追加オプション課金じゃないですか?



いえ、必要な医療です



いやいや、どう見ても病院の収入アップじゃん!
夫がオロオロしながらなだめる。



カピー、落ち着いて…



落ち着けるかーい!トイレ以外どこにも行けないのに!
看護師さんの優しい笑顔も、今はなぜか怪しく見える。



カピーさん、ごはん残さないで食べましょうね



(はいはい、食べればまた請求が増えるんでしょ…)
――こうして私は、命を守るはずの病院で、心だけがゴリゴリ削られていくのであった。
でも泣いても叫んでも現実は変わらない。ならば笑い飛ばすしかない。



はい本日のまとめ!入院4か月、妻のメンタルは終了しました!



病院への信頼?ゼロでーす!
これが、私のコミカルで泣き笑いな入院ライフ。
監禁状態になるとだいたいこうなる
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