
40歳で妊娠が分かったとき、私は正直、嬉しさと同時に大きな不安を抱えました。17歳年上の夫は57歳。「おじいちゃんと間違えられないかな?」なんて笑っていたけれど、私の頭の中は 高齢出産 のリスクでいっぱい。

NIPTって知ってる?



ニプト?新しいラーメン屋か?
……夫の返答に、私は力が抜けました。
実際には 新型出生前診断。染色体異常の有無を調べる検査で、結果が出るまでの日々は、生涯で一番長く感じました。もし「異常あり」と言われたらどうしよう。眠れず、泣きながら検索を繰り返す私の隣で、夫はただ一言。



大丈夫。どんな子でも、俺たちの子だ
――その言葉に、どれほど救われたか。
検査費用は約20万円。決して安くはなかったけれど、結果は「異常なし」。その瞬間、張り詰めていた涙が一気にあふれました。
そして迎えた出産の日。私は痛みに弱いので 和痛分娩 を選択。約10万円の追加料金。



保険きかないんだって



なら、出産ポイント還元セールとかやってほしいな



誰がそんなスーパー感覚で産むのよ!
――ここでも夫婦漫才。
しかし、いざ本番になると分娩は驚きのスピード。なんと1時間で赤ちゃんが誕生! 麻酔が効く前に産まれてしまい、私は息も絶え絶え。



……ちょっと、まだ痛いんですけど



赤ちゃんが急ぎすぎたんだな。きっと俺に似たんだ
和痛分娩代、10万円。けれど実際には “和痛”の恩恵ゼロ円。
退院後も私はことあるごとに言いました。



ねぇ、あのお金返してほしいんだけど



領収書ある?



そういう問題じゃない!
泣いて、笑って、怒って、また笑う。そんな日々の中で、ふと気づいたんです。検査の結果を待つ夜も、痛みで叫んだあの瞬間も、そして今も――全部、夫と一緒だった。



高齢出産?17歳差?関係ないよ。うちはいつも、夫婦漫才でやっていける
そう思えるようになったのは、あの日、小さな命を抱いたから。泣きながら、笑いながら、私たちの新しい日常は始まったのです。
そうは言っても、高齢出産、年の差婚こどもだとギリギリまで迷うよね


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