
義父母とおばさんに会いに行く日は、我が家ではちょっとしたイベントだ。
カピーつーちゃん、また会えるね
そう声をかけながら準備をする私たちは、もう慣れたもの。
訳あって、義父母宅にはよくお世話になっている。
到着前に連絡を入れると、だいたい歓迎ムード。
そして玄関に近づいた、その瞬間だった。
——ドアの隙間から、誰かが覗いている。



……見てる?



見てるな
正体は、娘のおばさん・みーちゃん。
完全に待ち伏せ。
しかも目が本気。 ドアが開くより早く、



つーちゃーーん!
声と同時に、腕が伸びる。
次の瞬間。
さっきまで確かに私の腕に抱かれていた娘が、いない。



え?



え?
気づけば、みーちゃんの腕の中で
つーちゃんは超リラックス。
首の角度も完璧。
抱っこの完成度が高すぎる。



はいはい〜
完全にプロ。
ベテラン保育士の動き。



あれ?
私の娘だよね?
旦那も落ち着かない。
手の置き場がわからず、



えっと……
を連発。
「抱っこ、代わろうか?」
と言いかけて、やめる。
だって、つーちゃんが満足そうだから。
みーちゃんは言う。



大きくなったねぇ



重くなったねぇ
その言葉に、私は少し誇らしい。
ちゃんと育ってる。
ちゃんと愛されてる。
オロオロしながらも、
内心では思っている。
——ありがたいな、と。
こんなふうに、
我が子を全力でかわいがってくれる人がいること。
それは、何より心強い。
数分後。
つーちゃんはすっかり義実家の中心。
私たち夫婦は、端っこで立ち尽くす。



……もう返ってこない気がする



うん、覚悟しよ
こうして今日も、
娘はみんなに愛され、
親だけが少し手持ち無沙汰。
でもその光景を見ながら、
私は静かに感謝する。
腕から離れても、
愛情まで取られたわけじゃない。
むしろ、
増えている。
そんな日常も、
悪くない。
「どうしてあなた(娘)はこんなにかわいいの?親ばかネタを見る?




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